呼びかけ人

「テレビ輝け!視聴者ネットワーク」共同代表メッセージ
田中優子

 テレビはインターネットに押されているとは言え、まだ社会におけるメディアの中心であり、その影響力は多大なものです。とりわけ映像と音を伴った臨場感は私たちに身体的にも精神的にも、そして価値観や判断においても、大きな力を及ぼすものです。だからこそ、テレビ番組には公正であって欲しいのです。放送法第一条は、放送が「公共の福祉」に適合するべきものと定め、表現の自由を確保し、民主主義の発達に資することを定めています。
 しかしながら第2次安倍政権発足後、テレビ・メディアに対する様々な放送番組への介入や懐柔策が行われたことは、公開された行政文書でも明らかになりました。またジャニーズ問題にあっては、その検証と反省の番組の中でさえ、視聴率による売上や利益が最も重要な指標とされました。
 私たちは、テレビが政権、政治家、企業の介入に屈することなく、のびのびとその創造的な力を発揮できるよう、励まし支えるためのネットワークを、ここに立ち上げます。
田中優子


前川喜平

 メディアが果たすべき重要な役割は、主権者と権力者の間にあって、権力者の行動を監視し、主権者に伝えることです。メディアがその役割を果たさなくなれば、代議制民主主義は機能しなくなり、権力は私物化されるでしょう。
 しかし今、メディアの中でも最も影響力のあるテレビが、監視の対象であるはずの権力者によって、逆に権力側に取り込まれてしまっているのではないか。私はそこに強い懸念を抱いています。
 テレビがその本来の役割を取り戻して再び輝いてほしい。それが私の願いです。
前川喜平